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 文 月 会

ごあいさつ

文月会会長 高 木 敏 之(千葉県がんセンター医療局長・D42)
 

この度「新潟医学振興財団ホームページ」に、「文月会」の連絡コーナーができました。追手理事ならびに曽我事務局長をはじめ財団の皆様のご好意の賜物と、深く感謝を申し上げます。

文月会は、関東甲信静(主に首都圏)に在住の新潟大学医学部卒業生の学術交流会です。関東甲信静学士会支部の “若手勤務医の支援団体” とお考え下さると判りやすいと思います。文月会は、首都圏にある大学や大病院に勤務する新潟大学医学部卒業生で指導的な立場にあるものの集いとして発足し、昭和53年(1978年)に第1回の会合がもたれました。昭和60年(1985年)からは、会員の若手指導者が、自分の研究分野について判りやすく解説するという企画が加えられ、会合が7月に行われることが多かったため、昭和61年(1986年)に「文月会」と名づけられました1)。当初は会員の資格として、大学の講師以上あるいは病院の部長以上としていましたが、平成14年から資格制限を取り払いましたので、新潟を離れ首都圏に修練、活躍の場を求めて頑張っているすべての同窓生は「文月会」に参加する資格があります 2)

文月会の目的とするところは、発足当初から今にいたるまで一貫しております。すなわち、首都圏にある大学や病院に勤務し、母校の地新潟を離れて、それぞれの地域・職域で実績を上げている同窓生が、お互いに情報を交換し、医療に対する意欲と実績を知ると同時に、首都圏で診療と研究に励んでいる後輩たちの「道しるべ」となり、「後ろ盾」になることです。さらに一歩進んで、優秀で業績のある同窓生の職位のプロモーションに力を発揮することも、文月会の大切な役割であると思います。このことは、さまざまな医科大学がひしめき合い、壮烈な職位争奪合戦が行われている首都圏で仕事をしている同窓生には、よく判ってもらえることと思います。新潟大学同窓生の多くは、優秀で、克己精励し、その職域・地域でかけがえのない仕事をしているにも拘わらず、必ずしも正当に評価されないことがあります。その理由のなかに、「自らの能力・実績を誇示しようとしない(宣伝が下手)」、「組織の力で職位をえようとしない(頼るべき学閥がない)」ということがあると思います。文月会発足当時に比べれば緩和されたとは思いますが、学閥は依然として厳しく存在します。文月会の有力メンバーは後輩のために力を貸してやらねばなりません。

いま文月会は、先輩諸先生方のご意志をもう一度思い起こして、現状にあった組織に作り直す作業を始めました。それは、優秀で実力のある現役世代をリクルートして、お互いが切磋琢磨して、さらに実力と職位の向上につなげることができる、そんな組織にすることです。首都圏の激しい競争のなかで頑張っている、若い同窓生諸君!ぜひ文月会に参加して下さい。先輩諸先生方には、皆様方がここまで創り上げた文月会をさらに発展させるよう努力してまいりますので、よろしくご支援をお願い申し上げます。

参考資料

1. 荻野洋一 (2003) 文月会発足の経緯とこの会が目指したこと − 文月会発足25周年を記念して.
   学士会会報 80: 15-18.
2. 菊池利夫 (2003) 文月会. 学士会会報 79: 33.