ロマンシング・サガ2

亞瑪榮和帝國 〜体術のみでの攻略〜(完結)


実機攻略です。
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もくじ

はじめに
今回の帝國憲法
今回の要点
帝國史(攻略)
 ├烈怨帝時代(帝國歴1000年)
 ├脆良亞流帝時代(帝國歴1000年)
 ├脆良亞流帝時代(黄金性ん人時代)(帝國歴1001年)
 ├裏恥揶亞土帝時代(帝國歴1229年)
 ├腑慄痛帝時代(帝國歴1230年)
 ├覇亞婁難帝時代(帝國歴1366年)
 ├魔絶亂帝時代(帝國歴1366年)
 ├魔槃帝時代(帝國歴1458年)
 ├魔婁挫倭暗帝時代(帝國歴1460年)
 ├死愚婁呪帝時代(帝國歴1461年)
 ├苦倭倭帝時代(帝國歴1573年)
 ├朱雷魔暗帝時代(帝國歴1574年)
 ├亞流嘆帝時代(帝國歴1577年)
 ├波亞死尻帝時代(帝國歴1577年)
 ├破α愚婁帝時代(帝國歴1577年)
 ├不亂苦倫帝時代(帝國歴1577年)
 ├聖帝時代(帝國歴1827年)
 └最終決戦

年表
まとめ

はじめに

 「ロマサガ2」を以前術法だけでクリアしたので、今度は力のみでどこまで行くかやってみることにした。力というのはごく単純な腕力…ッッ。一国の戦力に匹敵するような…。そんな感じでまた別の形のアバロン史を築いてみたい。

今回の帝國憲法

第一条 − 帝國皇帝位ハ男系ノミガ之ヲ継承ス

第二条 − 皇帝ハ拳ヲ以テ帝國ヲ統治ス

第三条 − 武器ノ使用ハ之ヲ禁ズ

第四条 − 術法ノ使用ハ之ヲ禁ズ

第五条 − 隷民ハ全テ皇帝ノ財産トス

第六条 − 帝國財産ハ全テ皇帝ノ為ニ用ヰルベシ

第七条 − 世界萬國ハ全テ皇帝ニ服スベシ

今回の要点

 まあ、難しいだろうね。つって簡単なことが多かったけどさ。此度の戦は一味違うと思うよ。

 第一条から『皇帝は男性のみ』なので攻略ルートに制限が生じるところがある。第二条、第三条から『体術のみ使用』、つまり回復手段が「傷薬」と「集気法」ぐらいしかない。第六条から『開発禁止』『施設建設禁止』『買い物禁止』。つまり、防具は拾うしかない。第七条を見れば分かるように一応『全土平定』が目標。
 クリアまで行くのはかなり無理臭いけど、やっていくつもり。

 あ、あと、いわゆる本来の設定とか忘れてるんで、多少『』な部分があるかもしんないけど、怒んないでね。

★難解用語の解説

帝國史(攻略)

詩人は静かに唄い始めた…。


烈怨帝時代(帝國歴1000年)

 帝國歴1000年、亞瑪榮和(『アバロン』と読む)と名づけられたこの帝國は、怪物どもの脅威に曝されていた。そんな中、レオン帝は第二皇子ジェラールを含む素手での戦闘に特化した4名を率いて封印の地に遠征していた。初めての戦闘でベアが、二度目の戦闘でテレーズが「集気法」を閃き順調な滑り出しに思われた。が、続くタータラとの戦闘は激戦であった。全員で合計5ものLPを失い「傷薬」も3つ使った。しかもジェイムズとテレーズは気絶(ねむ)っており、体術レベルも上がらず。

 しかしながらこの戦いの歴史的意義は大きいとされる。レオン帝、ジェラール、ベアの体術が1となった。熟練度は1つ上がっただけでダメージがかなり違うからである。これだけでタータラも、その他の敵も何とか戦えるようになった。さらに、ベアが早くも「カウンター」を閃くという戦功を上げた。これにより、ベアは皇帝からアバロンの近郊に土地を賜った(※1)

 レオン帝は次にウオッチマンの巣へ遠征した。ここで全員が「集気法」を修得。ジェイムズも積極的に陣形「インペリアルクロス」の先頭に立ち、自らのLPと引き換えに「カウンター」を修得したが、特に恩賞は出なかった。
 帝は城に戻った後、第一皇子ヴィクトールの死を知る。雑兵からの情報で襲撃犯はソーモンのクジンシーであると判明(※2)。息子の死を悲しむレオン帝はすぐにソーモン攻略へと取り掛かることとなった。

 第一次ソーモン討伐での技術的な収穫はテレーズが「カウンター」を閃いたことぐらいだが、全員の体術は極めて向上することとなった。そしてレオン帝は帝國の明日のため、「ソウルスティール」の見切りを体得された。宮殿で第二皇子ジェラールにその力を受け継がせ(※3)、崩御されたのである…。皇子は皇帝に即位し、ジェラール帝となった。

(※1)アバロンの町の外に出れば、土地の見張りにいそしむベアの姿を確認できる。
(※2)実際には、雑兵からの情報だけでクジンシーが犯人だという証拠は何もなかった。クジンシーの発言も狂言である可能性が高い。ヴィクトールとクジンシーの戦闘シーンもレオン帝の何となくの妄想である。
(※3)皇子はこのとき「はい、はい」と生返事し、帝に叱責された。皇子は「兄のことを…考えていたんだ。
       (あいつ名前何だっけ、ってね)」と回想している。


脆良亞流帝時代(帝國歴1000年)

 帝位に就いたジェラール帝にゴブリンの帝都襲来という試練が課される。しかし亡きレオン帝の力を受け継ぐジェラール帝にとっては、ゴブリンどもなど火の粉にも劣る存在であった。フリーファイターどもは暴言を吐いて従わなかったため(※1)、帝国軽装歩兵のライーザを部下に加えることとなった。ジェラール帝は拳を以って町に溢れるゴブリンどもを粉砕。ゴブリンどもの本拠地を急襲する措置をとる。

 ゴブリンの巣にいる無機質系の敵は「カウンター」で対応。略奪品はしょぼいものばかりであったが、ライーザが「気弾」を閃くという収穫があった。ゴブリン王の「ファイナルストライク」によってジェイムズの寿命(LP)が縮んだものの、帝國内にゴブリンどもの安住の地は消えた。

 その後、第二次ソーモン討伐が行われた。クジンシーの館内の宝を略奪し、全員が「集気法」と「カウンター」を使えるようになり帝國の戦闘力は大いに向上した。モンスターから「ラバーソウル」も入手。クジンシーを倒し、北バレンヌの平定は成った。

(※1)寛大なジェラール帝はヘクターを許し、アバ茶(アバロン名産の茶の通称)を10杯ほどふるまった。


脆良亞流帝時代(黄金性ん人時代)(帝國歴1001年)

 即位の日より1年経った帝國歴1001年、ジェラール帝はその力を誇示するために金色の鎧(※1)を身に着けていた。すでに自分にとってアバロンが狭すぎると感じていた帝はまず南下政策に取り組むことにした。南バレンヌに己の五体のみを武器として闘う格闘家の「龍の穴」があり、ジェラール帝は是非ともこの者たちを配下に入れるため、接触を試みた。

 が、現地に赴き格闘家と会談した結果、モンスターの巣に巣食うゼラチナスマターには体術が通用しないという現実に直面する。しかしながら、ここでライーザに続きテレーズが「気弾」を閃くという戦果を挙げた。幸いにして「ラバーソウル」が2人分あるため、ライーザとテレーズの「気弾」のみでゼラチナスマターに挑むこととなった。「電撃」で帝とジェイムズが倒されても、女二人で「気弾」を放ち続け敵を破り、格闘家に永久の服従を誓わせることに成功した
 ジェラール帝はこの戦いでLPを2も失い、部下はその自己犠牲の精神に感激し、場の雰囲気は熱いものになったが、帰り道になってようやく帝が「気弾」を閃いたことで急激に冷めた。

(※1)『黄金性ん人(ゴールドセイント)時代』とは、ここに因む。

 次に南下政策推進のため、ジェラール帝はルドン地方へと南進した。宝石鉱山の荒廃により、ティファールの町は衰退しきっていた。見かねた帝は人々の窮地を救い、町に活気を取り戻すため(※2)、宝石鉱山へと果敢にも突入した。奥にいたリザードマンとかえるの王子様×2を拳のみでねじ伏せ、鉱山は開放された。この戦いでライーザが「ジョルトカウンター」を閃くという大戦功を挙げた。ジェラール帝は偶然にも数万クラウン相当の宝石を拾っており(※3)、これは帝國の国庫に収められた。この遠征でルドン地方が帝國の領土に組み込まれた。

(※2)宝石を産出するからとか経済的な目的ではなく街に活気を取り戻したかった、当時は宝石のことなど考えもしなかったと帝は後に述懐している。
(※3)帝は町の者にこの事実を話していなかった。これについては『あくまで忘れただけだ。気づいたら宮殿に持ち帰っていて自分でも驚いた』と説明している。

 帝國歴1002年、ルドン高原の支配だけで飽き足らぬジェラール帝は、さらにナゼールの地を訪問する。モンスターに苦しめられているサイゴ族を助けるため、東のダンジョンに巣食う蛇どもを倒す。大蛇どもとの戦いでは幾度もの退却を強いられる激戦となったが、帝とベアが「催眠」を見切り、テレーズが「コークスクリュー」を、ベアが「気弾」を閃くという華々しい結果を得た。一方、何も閃かないジェイムズは体、心、立場を弱めていった。

 ナゼール〜南ロンギット間の安全が確保されたため、ジェラール帝はトバ、マーメイドの町を歴訪した。マーメイドで魔女の情報を得た帝は、不老不死の薬を得るために魔女のほこらへと赴き、「生命力回復」を購入。本来ならば帝國憲法第六条により民間への出資は禁止されているが、メルー砂漠への道を聞き出すための特例として本件は帝國議会に追認されることとなった。

 メルー砂漠にいる大蛇どもを華麗にかわし、テレルテバの町に到着したジェラール帝は、モンスターに聖なる塔を占領され困り果てている人々と出会う。町には女性しかいないと聞きつけたジェラール帝は、その体に流るる正義の血が騒いだため、ノエルの部下と名乗るモンスターがいるという塔に登り始めた。が、塔内の戦いは熾烈なものだった。キラーマシン、ドラフトレッドといった強敵が各階を守っており、全員合計でものLPを失う結果となった。何とか最上階まで登りつめ、ノエルの部下のワンプス(1頭)を全員でリンチし、メルー砂漠を帝國の支配下においた


裏恥揶亞土帝時代(帝國歴1229年)

 帝國歴1229年、帝国軽装歩兵のリチャードが帝位に就いた。この時代の政策方針は、体術における技と人員の充実、七英雄のいずれかを討伐というものであった。ウォーラス、オライオン、そして格闘家のフリッツを仲間にする。

 人材確保のため、4人でテレルテバを視察。砂漠を渡るのに各人ともいくらかLPを失ったが、フリッツが「ソバット」を閃くという思わぬ収穫もあった。砂漠を放浪した果てに、移動湖を見つけ、中に入る。

 中でもめていた七英雄ノエルと、テレルテバの男・シャールカーンの両者を仲裁、シャールカーンを配下とし、デザートガードが結成された。ノエルの方は戦力的な問題から見逃す形となった(※1)

 その後、ジェラール帝時代からの事業となっている南下政策に着手。ナゼールにおいてサイゴ族の男の願いを聞きいれ、南の洞窟に巣食うモンスターを拳のみで退治することに成功。ナゼールも帝國領とした

(※1)帝はこのときを振り返り、「別に怖気づいたわけじゃない。あのときは右肩に違和感があってね。ベストコンディションだったら確実に殺(や)っていたんだが…実に残念だった」と述べている。

 1230年、東方への関心を示したリチャード帝はメルー砂漠より海を渡り、ヤウダ王国へと足を伸ばした。チョントウ城にてアト王に謁見。ほとばしるほどに激しい帰れコールを背に、城から追い出される結果に終わった。

 リャンシャンの町でセキシュウサイと会談後、チョントウ城に入ると、中はモンスターの巣と化していた。ここではまたも激戦であった。ここでリチャード帝一行は全員合計でLPを二桁失ったとされている。何とか最上階にたどり着くもセキシュウサイと一騎打ちしたリチャード帝もゴミムシのようにあっさりと敗れ(※2)栄えある帝國史を恥辱で汚す結果となった。しかしながら、きわめて惨めな形ではあったが、これでハクロ城に攻め込むことが可能となった。

 その後、ハクロ城における緒戦で帝国重装歩兵のウォーラスが戦死するという事件がおきた。すぐに帝國領ナゼールへと赴き、サイゴ族のエイリークを皇帝一行に加え欠員を補った。ハクロ城内での闘いはさほど厳しいものではなかったが、各々LPはそれなりに減っていった。途中の戦果には、サイゴ族のエイリークが『ネコだまし』を閃くということがあった。

 ハクロ城の奥にてワグナスの部下と衝突。ラーマとキラーマシンの猛攻の前に帝が倒れても、部下たちは必死に戦った。しかしその働きに報いることはできず、ついにリチャード帝のLPは尽きてしまった。

(※2)帝は「わざと負けたに決まってんじゃん。ほら、セキシュウサイもおじいちゃんだからさ、本気出してもアレじゃん…?」と告白していたが、押し黙る部下たちの視線はナゼール海峡に吹く風のように冷たかったという。


腑慄痛帝時代(帝國歴1230年)

 リチャード帝の崩御後、その無念を晴らすべく部下のフリッツが即位し、フリッツ帝となった。フリッツ帝は新陣形『龍陣』を考案し、早くも先帝との差をアピールすることとなった。欠員は帝国重装歩兵のスネイルで補った。

 即位後さっそくハクロ城を攻略、先帝の仇を討つことに成功する。しかし、ハクロ城はワグナスの力によって浮かび上がり、浮遊城となってしまった。現時点でここに侵入することは不可能なため、追跡を諦めざるを得なかった

 帝は彷徨った。ヤウダの北のサラマット地帯を探検し、石像にびびって逃げたり、アマゾネスに殺されそうになったこともあったが、帝自らが「不動金縛り」を閃くという戦果があった。

 フリッツ帝はこれまでの外征方針を転換し、ジェラール帝の御代より問題となっている南バレンヌの運河要塞に目を向けた。要塞に到着した漢・フリッツ帝には、正面突破以外に選択肢はなかった。後衛のドビーどもが使ってくる「でたらめ矢」が極めて厳しかったが、帝は諦めずに退いては戦い、退いては戦いを繰り返し、「でたらめ矢」の見切りを全員が修得するに至った。
 しかしその代償として帝国重装歩兵のスネイルが戦死。悲しむ間もなく、同僚のヘッジホッグが代理に選ばれ、門との戦いは続けられた。

 かくしてその瞬間はやってきた。漢五人の拳のみでついに門を粉砕(※1)、運河要塞内に侵入することに成功した。中にいる雑魚敵どもを蹴散らし、宝を略奪し、七英雄ボクオーンの部下と称する者たちを制圧し、南バレンヌは再び帝國の手に落ちた。

 1231年、運河要塞を取り戻したにもかかわらず、武装商船団なる集団が現れ、帝國の利益を侵害していると知った(※2)フリッツ帝は、モーベルムの町に移動し、情報収集を行った。
 続いて帝は商船団の会議所に侵入し、その本拠地に関する情報を入手。難所ハリア半島から商船団本拠地ヌオノへ侵入可能と知ると、さっそく困難も省みずハリア半島を越えヌオノを強襲し、武装商船団を服従させた。これにより、北ロンギットが帝國領に編入された。


(※1)フリッツ帝の回顧によれば「3ターン連続で前列にガーゴイルが出なかったとか、ドビーが『でたらめ矢』ばかり連発してラッキーだったとか、そんなことは問題じゃあない。あれは死んだスネイルの力なんだ。奴が…俺たちを勝たせてくれた」とのことである。
(※2)同時期にカンバーランド王国のハロルド王から招待があったが、帝は完全にこれを無視した。結果的に王国の滅亡を招いたと言われるが、国益のための不可避な措置であったとされる。


覇亞婁難帝時代(帝國歴1366年)

 135年の月日が流れ、サイゴ族のパールナが帝位に就いた。帝は即位後すぐに新陣形『ムーフェンス』を提案するなど、非常に意欲的であった。部下には武装商船団のマゼラン、フリーファイターのシーシアス、格闘家のテリー、デザートガードのシャハリヤールが選ばれた。

 七英雄ワグナスが裸の天女のような姿だったという伝説を聞いた帝は、帝國の風紀を乱す者許すまじ、と胸に誓い(※1)その討伐へと向かうこととなった。ソーモンのヒラガの発明品『人力風起こし』を受け取り、リチャード帝以来の悲願であった浮遊城への侵入を果たした。一行は途中、氷竜相手にパールナ帝、テリー、シャハリヤールの3名が「マシンガンジャブ」を閃くなど、戦力的にも充実した。

(※1)帝は「な…何だと、実にけしからん!写真とか…その…し、資料はないのか!」と激昂し、すぐに戦いの準備にとりかかったという。

 行軍中、安全な陣形『ムーフェンス』を採用していたにもかかわらず、帝のLPは減っていく一方であった(※2)。そんな不運な状況をも省みることなく、浮遊城最奥部にてついにワグナスと対峙。一行は「マシンガンジャブ」「コークスクリュー」にて善戦した。

 ところが、「熱風」「ファイアボール」などの猛攻を受け、一行は徐々に劣勢に立たされることとなる。パールナ帝でさえも膝をつき気を失うほどの、まさに猛攻であった。そこに「ライトボール」が直撃し、帝は戦場にてその最期を遂げられた。しかしながら、帝は死してなおワグナスの両の膨らみに執念を宿し、決して手を放そうとしなかった(※3)という。


(※2)忙殺の可能性も否定できないといわれる。
(※3)帝は『烈士』として称えられたが、帝國臣民女性の一部には『セクハラ帝』などと誹謗する不届き者もいたという。


魔絶亂帝時代(帝國歴1366年)

 パールナ帝の執念に報いるべく、武装商船団のマゼランがその後を襲った。新帝もまた新陣形『ラピッドストリーム』を考案した。欠員はサイゴ族のアリンビョルンで補った。しかし、アリンビョルンは戦闘訓練中に忙殺(※1)されてしまった。帝は、ここにさらなる代理として同じくサイゴ族のエギルを任命し、再びワグナス討伐の任に就いた。

 戦術に関しては、マゼラン帝は抜本的な改革を提唱した。これまで質実剛健の国風から、皇帝一行は装備に関してまったくの無頓着であったが、倉庫になぜか何着か入っていた「プロテクトスーツ」、さらに訓練中にアリの巣から盗み出した「玉虫のローブ」を装備し、熱攻撃への対抗手段とした。また、拾った「スターストーン」も装備し、再討伐への準備を整えた。

 浮遊城内では氷竜相手にエギルが「マシンガンジャブ」を閃き、これでこの技を使える者が4名となった。一行は戦闘を最小限度に抑え、最奥部へと進撃、七英雄の前に再び立った。先帝の形見である『ムーフェンス』を用い、ひたすらに「マシンガンジャブ」を叩き込む。「熱風」を受けたら「集気法」で回復、「ライトボール」で暗闇状態にされても心の眼で闘い続け、粘りに粘ってワグナスを撃破することに成功(※2)した。ヤウダ地方を服属させ、帝國領とした


(※1)アリンビョルンは体術を修得していなかったため、戦闘の疲れが蓄積していったと思われる。
(※2)マゼラン帝の回想によれば「暗闇状態で何も見えない中、拳がすごく軟らかい膨らみに当たった。そこが奴の弱点だと思ったので、全員でその軟らかいところを集中攻撃するように指示した。恐らくそれが奴の『サイコバインド』を封じることに繋がったんだと思う。先帝と…そしてアリンビョルンのおかげで勝てたようなものだ」とのことである。

 1367年、マゼラン帝はフリッツ帝以来の事業であるヤウダ北部のサラマット探検を開始した。奥地にあるエイルネップの町でフリッツ帝の時代に歯が立たなかった石像(守護者)を倒す。住民全員が女王に魅了されているのを見て風紀の乱れを察知した帝は、住民よりの願いを聞き入れ、塔の中へと進んでいった。

 女王の反応は冷たいものであった。「スゴイ、スゴ〜イ!」と驚いた後、何の礼もせずにその場を去ったため、マゼラン帝はマジ切れし、沈んだ塔までその後を追うこととなった。塔の最下層にて女王の前に侍る水龍を陣形『ムーフェンス』で破った後、女王と口論となり(※3)、ついで交戦することとなった。

 帝は得意の陣形『ラピッドストリーム』で襲い掛かった。退いては挑みを繰り返した結果、テリーとエギルが秘技「テンプテーション」を見切り、さらにテリーが「カポエラキック」を閃き、戦況は非常に有利になった。交戦中、シーシアスとシャハリヤールの2人が誘惑されて激しく興奮したものの、良いペースで「マシンガンジャブ」を女王に叩き込み、撃沈(※4)サラマットを併合した。
 二英雄を破り、二地域を征服した帝の治績は後の世に高く評価され、『世久波羅帝』の称号を贈られた。


(※3)最大の原因はマゼラン帝が女王が後ろを向いているのをいいことに、尻を触りながら話しかけたこととされる。が、帝は「何言ってんだ。人をハエ呼ばわりするからだ」と、これを完全に否定している。
(※4)ほどよいS度、過剰な色香、『ドロ〜ン』というクジンシーっぽい音を出して消えた事実などから、この女王こそが七英雄のロックブーケであることが断定された。


魔槃帝時代(帝國歴1458年)

 91年の歳月の後、武装商船団のマハンが帝位に就いた。部下には格闘家のベイダー、サイゴ族のシグルズ、デザートガードのマルザワーン、アマゾネスのジャンヌが選ばれた。5人中3人が体術の素人というサプライズ人事であった。体術経験の浅い者たちへの特訓として、帝はまずサラマットの沈んだ塔で、マゼラン帝の時代に盗りそこなった宝箱を回収した。

 次にマハン帝はソーモンのヒラガに命じ、運河要塞跡地のミラマーに橋をかける。この橋はレオンブリッジと名づけられた。さらにヒラガと橋の上で立ち話している間に1年の月日が流れ、1459年になった。

 部下たちの体術レベルも10を上回ることとなり、マハン帝は行動開始を決断。フリッツ帝の御代より228年間にわたり亡国状態だったカンバーランドへと赴いた。ダグラス上陸と同時に兵士たちに囲まれ帝は当惑したものの、冷静に兵士どもに人の道を教え諭した。その後フォーファーへと移動し、レジスタンスと接触。長城でデューンウォームを倒した。

 マハン帝のサプライズはまだ続いた。フォーファーの港より突然船を出し、コムルーン海峡を突破してしまった。アバロンに戻り、倉庫になぜかあった「石船」を持ち出し、ムリエより船に乗り、カンバーランドそっちのけでゼミオのサラマンダーと接触するまでに至った。

 再びカンバーランドへと戻ると、ダグラス城門に立ちはだかるスプリガンをLPのべ5つの犠牲を払って倒し突破(※1)、大昔に死んだ王子トーマの亡霊に出会う。ネラック城で王子ゲオルグの霊とともに成仏させ、黒幕サイフリートの情報を入手。サイフリート砦は敵の数がさほど多くないにもかかわらず、不覚にも全員でLPを10も失う結果となった(内5は皇帝)。それでも、奥にいたサイフリートをわずか2ターンで殴り殺し、カンバーランドを制圧することに成功した。


(※1)畑のあたりに抜け道があるという情報もあったが、漢であるマハン帝はこれを無視し、あえて正面突破を選んだのであった。

 1460年、大臣から宝石鉱山で事件が発生(※2)という情報を掴んだ帝は、宝石鉱山へと向かい、この問題を1ターンの戦闘のみで解決した。奥から魔石のかけらを持ち帰った。

 活動的な帝は次に再びコムルーン島を訪れた。魔道士の協力を得てコムルーン火山の噴火を止めることになった帝は、火山の火口付近へと進んでいった。道中、敵を避けることがなかなかできず、帝を含め一行のLPは徐々に減っていった。誰もが疲労を隠せなかった。頂上にて「アイスシード」を使ってから下山する道中にゴルゴン(牛)の角を胸に受け、マハン帝は絶命した。最期まで驚天動地の人であった。


(※2)実はパールナ帝の時代から事件は発生していたが、歴代皇帝はこれを見て見ぬふりをしていた。事態の深刻さを伝えなかった大臣にその全面的な責任がある、とされる。


魔婁挫倭暗帝時代(帝國歴1460年)

 アバロンへの緊急帰国の後、先帝の右腕といわれたマルザワーンが即位した。帝は新陣形「デザートフォックス」を考案。まずはツキジマに行き、町長にことの次第を報告、これによりコムルーン島を帝國領とした

 喪が明けた1461年、マルザワーン帝は修行も兼ねてナゼール海峡の向こうにある氷の遺跡に足を運んだ。欠員には武装商船団のフィッシャーを充てた。この地で「水鳥剣」見切りを修得。ついでに「みねうち」も見切った。しかし遺跡奥にいる巨人を倒すには至らず、やむなく撤退することとなった。ところでこのとき、即位の時点ですでに帝のLPは5となっていたが、遺跡から出た時点では3、ウイングメアにさらに2削られ、アバロンに帰国の後はとなっていた。

 そんな状況でもマルザワーン帝は周囲の心配をよそに戦い続け、サバンナを訪れ、シロアリに苦しめられる人々の声を聞いた。帝は、このシロアリの巣を探索中にクモやムカデに襲われ、崩ぜられた。帝の在位は短かったものの、残した物の歴史的意義は大きい。


死愚婁呪帝時代(帝國歴1461年)

 マルザワーン帝の部下であるシグルズが即位することになった。欠員はホーリーオーダーのピーターで補った。ピーターは帝國では珍しく盾を装備しており、少し浮いた存在であった。即位後すぐに白アリの巣へと侵入、アリどもを蹴散らし、宝を略奪した。

 巣の奥で女王アリと対峙。志半ばに倒れた先帝へのオマージュとして陣形『デザートフォックス』を用い、「マシンガンジャブ」で圧倒的有利に戦闘を進めて勝利した。これにより、サバンナも帝國のものとなった


苦倭倭帝時代(帝國歴1573年)

 112年後の1573年、ハンターのクワワが帝位に就いた。腕力に難があり、ややひ弱な印象のある男であった。帝は新陣形『ハンターシフト』を考案し、陣形のバリエーションを増やした(※1)。部下には格闘家のライガー、デザートガードのスライマーン、アマゾネスのエカテリーナ、サイゴ族のエイリークが選ばれた。

 この時代は武装商船団の離反が最大の懸念材料であった。クワワ帝は商船団員どもに身の程をわきまえさせるべく、まずはモーベルムを訪れた。商船団員のエンリケから事情を聞き、ヌオノへ海路で侵入してギャロンを追放することに決定。途中カニやタコなどに襲われ、帝は4つもLPを減らしたものの、何とかヌオノに侵入し、ギャロンおよびその部下と対決。ところが、帝が宝箱から「詩人のファゴット」を盗み出しているうちに逃げられてしまった

(※1)帝國は拳のみを以って敵と闘うことを国是としている。この陣形は弓の威力を上げることのみを目的としているためまったく存在意義がなく、使われないうちに忘れ去られた。

 1年がたった後もその失敗に対する反動か、クワワ帝は詩人の楽器シリーズに執心した。世界各地を転々とし、政務そっちのけで楽器を集め続けた(※2)。詩人のどうくつにて「詩人のフルート」を手に入れて5つの楽器をそろえると、チカパのお山のイーリスに会いに行くなどと妄想めいたことを言い始める始末であった。

 が、詩人のどうくつでライガーが「活殺破邪法」を閃き、クワワ帝自らがビーストメア相手に「グランドスラム」を見切るという戦功もあり、不本意ながらも皆、帝の指示に従うこととなった。かくして一行はチカパの山に登り、未知の生物であったイーリスとの遭遇を果たした。さらにイーリスより”忘れられた町”の存在も知る。この最果ての町にて七英雄と雪の遺跡の情報を入手。帝はすぐに遺跡の探索へと出かけた。

 遺跡内部で「虹の水環」を入手。さらに奥に入り、金竜を巧みにかわし、「竜鱗の盾」を手に入れた。奥の部屋は赤竜を倒さなければ入れそうになかったため、帝は赤竜に立ち向かった。

 しかし、毒虫すらパンチ一発で倒せない史上最弱の皇帝に勝機などあるはずがない。しかるに、精鋭無比なる帝國の歴史に、挑まれた戦いに背を向けた記録はない(※3)。たとえ相手が毒虫であろうと、赤竜であろうとも。クワワ帝のLPはこのときすでにとなっていたが、帝は宝のために一歩も退かず戦い抜き、還らぬ人となった。ハンターだけに、宝探しに明け暮れた人であった。

(※2)このとき、レオンブリッジが何者かによって破壊されていたが、帝は見て見ぬふりをしていた。
(※3)技を見切るときなどは数に入れない。


朱雷魔暗帝時代(帝國歴1574年)

 クワワ帝の後を襲ったのは部下のスライマーンであった。帝はこれまでの宝探し政策を転換し、積極的に七英雄の討伐に取り組むことを決めた。欠員はホーリーオーダーのジェイコブで補った。

 まずはステップに赴き、遊牧民の苦境を知らされるが、七英雄ボクオーンの地上戦艦の前にはなすすべがなかった。が、その打開は意外な形で実現した。

 マイルズの町を散策中、帝はうかつにも「いい仕事」に釣られ不審な男にホイホイ着いていってしまったのであった。その後囚われの身となったが、怪我の功名で地上戦艦内に侵入することに成功。持ち物をすべて奪われたため、艦内では多少の手こずりはあったものの、常日頃より素手で戦い続けている皇帝一行が敗れるはずもなかった。

 艦内では宝を略奪しつつ奥へと進んでいった。幸いなことに、モンスターとの戦闘後に「マジックハット」「武道着」を入手することもあった。また、エカテリーナが「気弾」を見切った。拾った防具を装備し、ボクオーンの部屋に到着。

 枯れ木のようにショボい体躯のボクオーンを見て、一行の間に戸惑いや衝撃が走った(※1)が、冷静にラピッドストリームで襲い掛かり、全員で「マシンガンジャブ」を叩き込んで、3ターンで粉砕した。

 この結果、ステップを領有することとなり、ノーマッドも帝國の配下とした。

(※1)本人も否定していたうえに、七英雄がこんなにショボいはずはない、と誰もが思ったのであったが、状況を考慮すればこの松葉杖こそがボクオーンであることを疑う余地はなかった。

 1年後、帝は暇をもてあまし、ナゼールの地へと赴いた。そこで目にしたのは子供と子ムーが行方不明となり悲嘆にくれるサイゴ族の人々であった。心動かされた帝は自ら捜索を買って出て洞窟へと侵入した。

 薄汚い洞窟内には宝物もなく、一行のテンションは下がりっぱなしであった。地下4階にて人語を話す巨大動物と遭遇、どけだの何だのとやり合いになる。しかし、帝がどくのは道にウ○コが落ちているときだけであった。防御力の高い『ムーフェンス』を敷き、回復の手を緩めずに「マシンガンジャブ」を叩き込み、制圧。戦闘終了時まで陣形ムーフェンスを崩すことなく勝利した。スライマーン帝にとって所詮ウ○コ以下の存在に過ぎなかったこの動物は、驚くべきことに、七英雄のダンターグであることが後日判明した(※2)

 その奥にはサイゴ族の子供がいたが、帝は迷子の子供と子ムーに話しかけることなく洞窟を出た(※3)。部下たちは黙って帝に従った。

(※2)帝の「ダンターグ」という呼びかけを否定しなかったうえに、獣臭い、低脳、ウザいなどの理由から確認された。
(※3)帝はシャイな性格であり、子供と話すのが大の苦手であった。目の動きと場の空気で出口を教えれば充分、と考えていたのだという。

 1年後、帝は移動湖に沐浴に行くために地元のメルー砂漠を旅していた。が、ここで思わぬ事件に巻き込まれることになる。

 移動湖の建物の奥にて、七英雄のノエルと称する男が妹が云々、と言いがかりをつけてきたのであった。本物のノエルかどうかは確認できなかった(※4)ものの、身の危険を感じた帝はかかる火の粉を振り払う必要があると判断、男との戦いを選んだ。『ムーフェンス』で攻撃を防ぎつつ「マシンガンジャブ」で応戦、結果勝利した。この戦いで、ライガーが「ソバット」を見切った

 1年の後、暇な気分になった帝は、先帝の思い出に浸るため、雪の遺跡を訪れた。ここでエカテリーナが「テラーボイス」を見切るという戦功を上げた。調子に乗った帝は、先帝の仇である赤竜に挑むことにした。戦闘終了時に立っていたのはジェイコブただ一人という激戦であったが何とか赤竜を仕留め、背後の宝箱から「竜鱗の鎧」を手に入れた。

 ところが、その帰りに無謀にも金竜を相手に戦闘訓練を行い、スライマーン帝は崩ぜられた。帝は寵愛した部下とともに、先帝の倒れた地にて永き眠りについたのであった。ステップを征服し、三英雄を倒した偉大な皇帝が、辺境の雪の遺跡にて斃れることになるとは、帝國臣民の誰も想像しえなかった大事件であった。

(※4)当初は春先によくいるアレかと思われたが、病的なまでの重度のシスコンなどの理由から、この男こそがノエルであることが後日認定された。


亞流嘆帝時代(帝國歴1577年)

 偉大に過ぎるスライマーン帝の後を襲うことは、誰もがその荷の重さを嫌った。そこで、新たに帝國領に編入されたステップ出身のアルタンが皇帝に推挙された。部下は、帝国軽装歩兵のドワイトとグレース、フリーファイターのパーシアス、格闘家のカールという南北バレンヌ人中心の人選となった。新帝は新陣形『ワールウインド』を考案した。

 ルドン高原での戦闘訓練中、さっそくカールが「クワドラブル」を閃くという戦功を挙げた。さらにワイリンガ湖を移動中にアルビオン相手に「千手観音」をも閃き帝國の戦力は頂点に達した

 また、帝はかねてよりの懸案であったレオンブリッジ問題にも積極的に取り組んだ。ヒラガより橋が崩壊した原因を突き止めて欲しい、と要請があったにも関わらず、この問題は放置されたままであった。アルタン帝は、橋を壊した真犯人はワイリンガ湖に棲む巨大なクジラであると断定(※1)。先帝のお気に入りの陣形『デザートフォックス』で襲い掛かり、必殺技を駆使して倒した。これでミラマーの町に活気が戻ることとなった。


(※1)実際のところ、このクジラ(通称:海の主)の仕業だという物的証拠は何もなかった。しかし偏見や決めつけなどではなく、帝は遊牧民特有の第七感によって真実を突き止めたのであった。

 その後も、アルタン帝は体術を究めんとし、見切りの修行を続けた。ルドン高原にて帝が「影ぬい」を、グレースが「空圧波」「チャージ」を見切った。さらに魔女のほこらにて帝が「二段斬り」「つむじ風」を、カールが「十文字斬り」「短冊斬り」を、グレースが「フェロモン」を見切った。あとの2人は突っ立っていただけだった。また、「高級傷薬」や「ワンダーバングル」を多数拾った。

 アルタン帝は先帝の威光に挑まんと命(LP)を削りつつも精進を続けた。しかし、結果的にそれが命取りとなった。カイザーアントとの激戦、ただ一人立っていたグレースの横で、帝はドワイトとともに冷たくなっていた。



波亞死尻帝時代(帝國歴1577年)

 先帝の部下、フリーファイターのパーシアスが即位することとなった。パーシアス帝のLPは即位時点ですでにとなっており、帝國内からの期待の声は低かった。欠員にはサイゴ族のハールファグル、帝国軽装歩兵のフランクリンが充てられた。帝は自身の先が長くないことを自覚していたのか、その政策には何らの独自性もなかった。ほどなくして、帝は先帝と同じくカイザーアントとの激戦で散った。死に様にすら独自性が欠如していた。



破α愚婁帝時代(帝國歴1577年)

 新参者のハールファグルが即位したのには理由があった。アルタン帝時代からの部下はグレースとカールの二人のみ。グレースは女だから皇帝継承権はない。カールはLPが4しかなく、帝位が再び不安定になる可能性がある。ゆえに新入りのフランクリンとハールファグルしか候補がなく、しかもフランクリンはインペリアルクロスの先頭に立つことを熱望したためであった。欠員にはフリーファイターのハーキュリーズを充てた。

 ルドン高原での修行中、帝が「脳天割り」を、フランクリンが「ダブルヒット」を見切った。また、氷の遺跡で行われた骸骨相手の訓練では、カールが「地裂撃」を、フランクリンが「コークスクリュー」と「骨砕き」を、ハーキュリーズが「ネコだまし」と「死神のカマ」を見切った。さらに「超銅金の鎧」を拾った。チカパ山での修行では、グレースが「真空斬り」を見切ることに成功。

 もはやあらゆる技を見切り、帝に見切れない技はもうないかのように思われた。そして、ルドン高原でのフォージウィルムとの激闘の末、帝は静かに斃れた。その顔はまるで、すべての打撃技を見切ったのに地上最強の生物に夜の公園で投げられてしまった超実戦柔術家のように安らかであったという。


不亂苦倫帝時代(帝國歴1577年)

 ハールファグル帝の志を引き継ぐべく、部下のフランクリンが即位した。欠員はフリーファイターのデーイダメイアで補った。帝は即位当初より超実戦見切りを提唱し、政務に非常に意欲的であった。しかし、その志は出だしからつまづきを見せることとなる。

 帝は、修行途中に立ち寄ったマーメイドの町で、夜になると現れる踊り子の色香に惑わされてしまったのであった。踊り子の正体が人魚と知った後の帝の行動は、常軌を逸していた。山中にある魔女のほこらを訪ね、「人魚薬」を発注し、材料集めに東奔西走した。部下たちの顔には常に疲労と不満(※1)が色濃く表れていた。魔女とモール族に計2万クラウンを出資し、帝國憲法違反寸前であった。

 材料をすべて集め、魔女に人魚薬を作らせた帝は、海に潜って人魚と再会。帝國の国風に合わぬこの軟弱帝は、幾たびかの逢瀬の後に海の藻屑と化した(※2)

(※1)部下の間には『帝は魚類フェチ』『人魚ならアクア湖のネレイドで間に合わせれば』といった陰口が飛び交ったという。
(※2)部下たちも巻き添えを食って心中する結果となった。


聖帝時代(帝國歴1827年)

 クジンシー蘇るとき最後の継承者現ると伝えられる。最終皇帝サウザー帝には生まれつき帝王の血が流れていた。部下には、フリーファイターのオライオン、格闘家のダイナマイト、ホーリーオーダーのバランタイン、デザートガードのネマーンが選ばれた。体術に不慣れな者が多かったので、まずはルドン高原での修行が行われた。

 帝は己の意のままにならぬものの存在が許せなかった。ゆえにコムルーン火山が噴火の危機を迎えたと聞くと、拳を以ってこれを従わせるのが帝王の使命と考えた。

 敵の数が多い山道で未熟な部下を抱え、苦戦気味であったが、何とか山頂に到着、溶岩と対峙することとなる。
 帝にとって、敵はすべて下郎であった。帝は制圧前進の陣形『ラピッドストリーム』で溶岩に立ち向かった。練り上げた『活殺破邪法』を全員で溶岩にぶつける戦術であった。交戦途中に気絶したオライオンがLPを激しく減らし、2まで追い込まれたものの、溶岩を砕き、コムルーン島の安全が確保された。これにより、ゼミオの町のサラマンダーが帝国の支配下に入った。その後の訓練で、オライオンが忙殺(※1)。オライオンの後にはサラマンダーのケルートが任命された。

(※1)なお、この戦闘で拾われた「宵闇のローブ」は、オライオンの形見として聖帝十字陵に収容されることとなった。

 帰国の後、サウザー帝はアバロンの地下より放たれる異様な闘気を察知していた。アリの反逆も許さぬ帝は城の牢獄より地下墓地へと下り、中で増殖しつつあったシロアリどもを急襲した。奥にいたシロアリ女王は4ターンで葬ってアバロンを完全掌握した。

 南ロンギットで嵐発生との報せを受けたとき、サウザー帝は朝食が口に合わないため食卓を横転させていた。南ロンギットは世界地図の中でただひとつ帝國の色に塗られていない地であった。帝は日頃より自らにまつろわぬ者には血の粛清を、と決めているため、南ロンギットの沈没船へと向かった。

 しかしながら行軍中には、技の見切りをつけ忘れてアバロンに戻ったり、バランタインが戦死したりと不運が相次いだ(※2)。生じた欠員はホーリーオーダーのウルバンで補った。

 沈没船の船底にたどり着いてギャロンの亡霊を瞬殺した聖帝は、出口で七英雄のスービエと対峙した。部下とともに「千手観音」を放ち、5ターンで制圧。南ロンギットを手中に収め世界全土を平定した。

(※2)「超銅金の鎧」の入った宝箱の前でモンスターから「超銅金の鎧」を拾うという珍事もあった。

 1830年、大氷原にモンスターが集結中との報せを受け、帝は七英雄との決戦の時が来たことを知った。 戦闘訓練(※3)は苛烈を極め、ダイナマイト、さらにその補充であったテリーも戦死、欠員にマゼラン(二世)を加入させた。ネマーンも戦死し、格闘家のブルーザーが加入した。聖帝一行は日々戦闘力を高めていった。

 そして雹が降りしきり、天もいななく出陣の日。アバロン市街を通過中、子供に脚を刺されたものの(※4)、一行は順調にナゼール海峡と大氷原を越え、敵地へと進軍していった。

 最終決戦の地へ赴いた聖帝を待ち受けていたのは腐臭のする薄汚いアンデッドモンスターであった。これを軽く2ターンで一蹴し、一行はついに七英雄の前に立った。

(※3)訓練中、ワイリンガ湖で「最強の帽子」「マイティヘルム」、氷の遺跡で「怪力手袋」「力帯」などの装備品を拾った。
(※4)しかし、ただちに「10クラウン」と「千羽ヅル」を没収し「愛など要らぬ」と子供に教え諭したため、聖帝の権威は保たれた。


最終決戦

 七英雄という対等の敵が現れたとき、帝王は自ら虚を捨てて立ち向かわねばならない。陣形に『インペリアルクロス』(別名:天翔十字鳳)を用いるのは至極当然のことであった(※5)。すなわちこの陣形こそは帝王の誇りを賭けた不敗の陣形なのであった。回復手段は各々4つずつ手にした「高級傷薬」ならびに「集気法」のみ

(※5)『鳳天舞の陣』という、いかにもそれらしい名前の陣形がある気がしたが、実はなかった。帝はまさに翼をもがれた鳳凰であった。

 1ターン目よりひたすらに「千手観音」を放つ。ブルーザーは「ワンダーバングル」を使うためパンチのみ。
 2ターン目もひたすらに「千手観音」を放つ。無傷で突破することができた。
 3ターン目。後列のウルバンが攻撃されたり、ブルーザーが「ウインドカッター」を喰らったりしたが、ここで七英雄全員が出現、完全体となる
 4ターン目。傷ついた部下たちは各々「高級傷薬」や「集気法」で回復し、聖帝は鉄拳を叩き込み続けた。「アストラルゲート」「アビスゲート」発動。ブルーザーが吸い込まれるが、「魔石の指輪」のおかげで事なきを得た。
 5ターン目。「ヴォーテクス」。一行は笑みを浮かべつつ「千手観音」を叩き込む。しかし反撃で「メイルシュトローム」を喰らう。全員致命傷に近い傷を負った。

 
 6ターン目はブルーザーがパンチを放つ以外は全員「高級傷薬」。ウルバン以外全員が回復する。「触手」「ゴーストライト」「体当たり」と無効にできる攻撃が続く。ケルートの「ポイゾナスブロウ」は「高級傷薬」で回復。
 7ターン目。聖帝、ウルバン、ケルートの3人で「千手観音」を放つ。が、七英雄も「マリオネット」で反撃。「高級傷薬」と「千手観音」がブルーザーに直撃することとなったが、「ワンダーバングル」にて回避。
 8ターン目。7ターン目の再現とばかりに聖帝、ウルバン、ケルートの3人で「千手観音」を放つ。今度こそはケルートを回復できた。しかしマゼランが「ポイゾナスブロウ」を、ブルーザーが「フレイムウィップ」を、横一列3人が「電撃」を喰らい、少しずつHPを削られていく。が、こちらも確実に「千手観音」を命中させ、奴を弱らせていく。
 9ターン目。毒に侵されたマゼランが「キック」をもろに喰らい、気絶。しかしながら同一ターン中に「高級傷薬」で回復、陣形は崩れぬ。
 10ターン目も聖帝、ウルバン、ケルートの3人は相変わらず「千手観音」にて攻撃態勢。ここでマゼラン、聖帝、ケルートの縦一列3人が「カマイタチ」を喰らい、瀕死の状態に。マゼランは何とか「集気法」で回復するものの、ブルーザーが「フレイムウィップ」を喰らい麻痺してしまった。
 11ターン目。「イルストーム」「電撃」と比較的おとなしめの攻撃が続く。なおも一行は「千手観音」を放ち続けた。そして、ついにケルートが放った一撃で七英雄を撃沈



歴史は拳のみで築かれた。

年表

1230年 格闘家皇帝フリッツ ヴィクトール運河奪回
1366年 武装商船団皇帝マゼラン 七英雄のリーダーワグナスを浮遊城にて撃破
1367年 武装商船団皇帝マゼラン サラマットを解放しロックブーケを撃破
1458年 武装商船団皇帝マハン ヴィクトール運河にレオンブリッジ建設
1459年 武装商船団皇帝マハン カンバーランドを帝国領にする
1574年 デザートガード皇帝スライマーン ボクオーンを倒し地上戦艦を撃沈
1575年 デザートガード皇帝スライマーン サイゴ族の子供を助けダンターグ出現 これを撃破
1576年 デザートガード皇帝スライマーン さまよえる湖にてノエルを打倒
1827年 聖帝サウザー 沈没船においてスービエを撃破
1830年 聖帝サウザー ラストダンジョンにてクジンシーを再び撃破
1830年 聖帝サウザー 七英雄との戦いにピリオドを打つ!

まとめ

 実機だったこともあって、きわめて難しい挑戦かと思われた。いざやってみれば最終戦を除いてつっかえるところもなく順調に進めることができた。時間はかかったけどね。

 ゲーム全般に関しては、武器とか術法の管理や、開発がないので楽でよかった。インペリアルガードは帝國憲法に抵触しないと思ったが、結局作らずじまいだった。ロマサガ3のエレン素手一人旅のときもそうだったが、無機質系(ぶよぶよ系)のモンスターはとにかく避けていた。

 でも、少しだけ心残りな点もある。当初はボス戦では盾やガーダーの類は使わない予定だったが、最終戦で「ワンダーバングル」を使わざるをえなかった。ラスボス七英雄の攻撃は凄まじいし、今回攻撃手段が体術のみということで透明化とか回避手段は一切ないので、どっちにしろ使わないと勝てない気がするけどね…。

 あとは男帝に絞ったことぐらいかね。女帝もありにすれば『アマゾンストライク』も入手可能だったんだけどね…。『漢の帝國』みたいな雰囲気を出したかったので。

 最終皇帝に関しては、やっぱし聖帝サウザーと言えば南斗鳳凰拳なんだから、陣形は『鳳天舞の陣』が相応しかったと思う。が、施設建造禁止にしたもんだから軍師が仲間にならず、入手できなかった。『鳳天舞の陣』は防御ボーナスもあって強力な陣形なので、意外に簡単に終わったかもしれない。難易度が上がったと考えれば、結果的には良かった気もするが。

 最終戦に関しては、「メイルシュトローム」を1回しか喰らわなかったのがでかい。それまでの敗因というと「メイルシュトローム」連発されて終わり、というのがほとんどだった。逆に何度もやっているうちに「メイルシュトロームさえ喰らわなければ勝てるのでは…?」という考えは常にあった。まあ結果的に勝てたわけだけど。

 最終戦の装備↓
名前HPLPJPWP防具1防具2防具3
サウザー1055550109991935175黒のガラドリエルソーモンの指輪ラバーソウル
ケルート00205039991314152力帯怪力手袋ラバーソウル
ウルバン20004411942129134宵闇のローブ力帯怪力手袋
マゼラン003049891120150アバロンの聖衣怪力手袋ラバーソウル
ブルーザー000047999120141竜鱗の指輪魔石の指輪ワンダーバングル

 武器はすべて「高級傷薬」、覚えた技はみんな同じで「集気法」と「千手観音」。見切りは「骨砕き」「串刺し」「つむじ風」にもちろん「ソウルスティール」と「テンプテーション」。ケルートだけは「テンプテーション」の代わりに「チャージ」をつけておいた。空欄を作っておいたのは即席で「フルフラット」などの見切りを閃く可能性があるため。結局なかったけど。

 面白かったけど、ロマサガ2ってやっぱし実機だとストレス溜まるな。扉のとこにいる敵とかな。それと今回の最終決戦動画は某所にアップロードしておいた。↓


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